huzai’s blog

「ぼっちの生存戦略」とか「オタクの深化」とかそういうことについて考えています。

アイドルの物語と女の子の物語+7話雑感

 

繰り返し書き続けているが、私はデレマスに違和感を持っている。
それはきっと、これまで私が体験してきた「アイマス」との比較故のものであるだろう。

一番初めに感じた違和感は「プロデューサーとアイドルの関係性」である。

◆プロデューサーとアイドルの関係性
私のアイマスでは、プロデューサーは「最初のファン」であり、「恋愛とは違う一番近い関係」でもある。何にしても、「共に歩く存在」であるのだと思っていた。
竜宮小町が律子を含めた4人であるように、プロデューサーはアイドルと混ざり合っていながらも別な存在であった。

それがデレマスには見受けられなかった。
7話で、プロデューサーとアイドルの距離感について少し見えてきた。
そのことを踏まえると、「そういうことなのかー」という気分にはなった。

今回の話でようやく、
【プロデューサーとアイドルの物語】ではなく、【アイドルの物語】でしかない、
という疑念が払われたのである。

プロデューサーの役割は「魔法をかける魔女」であるのかもしれないが、シンデレラとは違うその距離が今回でわかったのは嬉しい事であった。

しかし、私の内側に新しい疑念が沸き起こる。
【彼女たちは本当にアイドルか?】

◆女の子の物語、アイドルの物語

アイマスにおいては「アイドル」というのが心の中心にあった。
デレマスの中に、私はまだ「アイドル」を見出せていない。

前回、書いた記事に「彼女たちはただの女の子だった」というのがある。

本田未央はトップアイドルへの長い道のりの一歩目であったことを知った。
島村卯月は自身の練習不足や、アイドルとしての未熟さを知った。
渋谷凛は知らん。

【彼女たちは「まだ」女の子でしかなかったんだ!】っていう話をしました。

今回、私の内側に在るのはそういう疑念ではない。
【アイドルとしての物語はどこにあるのか】という疑念である。

多分、この辺りにみくにゃんが好きな理由が関わってくるのだと思う。

これまでの話は「女の子の物語」が描かれ続けている。
もちろん、彼女たちが卵である事や、プロデューサーの在り方とかがその一因になっていることは否めない。

けれどこのままでは、「アイドルとしての物語」は期待できるのか不安である。

千川ちひろさんは言う。

お城へ続く階段はまだまだ長いですから。
―6話 千川ちひろ

高木社長は言う。

これからもまだまだ先の見えないトップアイドルプロデュースを目指そうではないか。
THE IDOLM@STER MASTER ARTIST FINAL 高木社長

長い階段を上っていく先に「アイドル」として待ち受ける困難がどこかにある。

それはダンスや歌唱力、表現の幅といった能力的な問題であるかもしれない。
もしくは「アイドルとしての在り方」が問題となるかもしれない。
もしかするとプロデュース力の低さが問題となるかもしれない。
はたまた、グループ内の不和が問題となるかもしれない。

しかし、今のままでは「アイドル」故の困難が見えてこない。
ライブの外側の人間が見えてこない。自分しか見えていない。

アイドルとしての彼女たちが見れるのはいつだろうか。
いつまで彼女たちは……

◆可愛さとプロデュース

本田未央はアイドル意識は強いものの、キラキラしたい!が先行していて、観た人をキラキラさせる!っていう意識は見えてこなかった。
島村卯月はニュージェネの中で唯一アイドルとして、そして女の子としての部分が描かれている。あのグループの中ではある種特別な存在である。
前川みくはグループに入っていないものの、アイドル意識の高さを要所要所で発揮している。女の子としての物語が見れることを期待する。
他の子達はまだそれほどスポットがあてられていない為まだ分からないところである。
渋谷凛は知らん。

現状から今後見てみたい、掘り下げてほしいアイドルを考えるならば
「島村卯月」と「前川みく」になる。

アイドルとして動き始めた「島村卯月」がどうなっていくのかは、気になるところであるし、「前川みく」にとってのアイドルや、前川みくの女の子としての一面を見てみたい。

見たい、というよりはプロデュースしたい、であろうか。


ああ、そうか。
一緒にトップアイドルを目指したいと思える人が少ないんだ。

多分、それが私の答えだ。
このアニメにおいて私はプロデューサーではなくファンでしかない。

内側ではなく外側に私は居る。


ゲームをキチンとやっていればまた違ったのだろうか。


◆7話雑感
一応収まったけれど、本当にそれでいいの?
かしらかしらご存じかしら?っていう感じがしています。
これで今回の一件のすべてが終わってしまったのだとは思いたくない。

・「あなただけの問題ではありません」
本田未央とPの会話は美希と赤羽根Pを彷彿とさせる。

・「定例口調やめてみない?」
敬語をやめるようにいった瞬間に、ざわわんの名前呼びが思い出される。

・それでもしぶりんは流される
結局、渋凛は「選択」していない。何も選んでいない。向き合わない。
流されるままアイドルの門を叩き、流されるままアイドルデビューをし、流されるままプロデューサーの手を取った。
プロデューサーを信じていいの?などと言うが、いつ頼りにしたというのか。プロデューサーがいつ精神的支柱になったというのか。不安な時にプロデューサーを探していただろうか。どうしてそんな簡単に他人のせいにしてしまえるのか。
私には分からない。渋谷凛という人間が。彼女はどこにいるんだろうか。

・プロデューサーは車輪だったのさ!
次話以降のプロデューサーはどういう存在になるんだろうか。
どういった関係性を構築するのだろうか。どういうプロデュースをするのだろうか。
楽しみである。

・本当にこれでいいのか。
今回の一件の中心にいたのは「本田未央」である。
彼女とプロデューサーは向き合うことを選択した。
プロデューサーはアイドルと向き合うことを、本田未央はアイドルとして頑張りなおすことを選択した。

しかし、何も選択せず外れた人間が一人いる。

そう、「渋谷凛」である。

誰かに手を引かれる形で迎えられた結末に納得をして笑顔をみせている辺りに違和感を感じてしまう。
彼女は本当にプロデューサーをもう一度信じたのだろうか、と。
どうしてアレで信じてしまえたのだろうか、と。

一番幼いのは「本田未央」ではなく「渋谷凛」なのかもしれない。

・今後の展開
これまではニュージェネとプロデューサーと仲間たち、であった。
今後はどうなるんだろうか、あくまでも主役はニュージェネであり続けるのだろうか。
それはそれでちょっと残念だな。
他の子達を私はみたい。

 

◆終わりに
やっぱり「期待している」という事実は変わらない。
渋谷凛が分からない、というのが今の悩みといったところだろうか。

このままいくと、どこかで大きなしっぺ返しを喰らうような気がしてならない。
しぶりんに対するこの不安が、早い段階でこけて安心させてほしいという気にさせるのだろう。

今の段階でしぶりんにアレコレ言っている人間は不安であり、心配なんだろうな。
このまま行ってしまえばどこかでしぶりんが傷ついてしまうだろう、と感じてしまっているから、その衝撃を抑えるために悪い未来を予想する。

だから、本当に一番気になっているのは「渋谷凛」だ。
彼女は絶対にどこかで過ちを犯す。
私はそれが怖くて仕方がない。


それではまた。

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 001 渋谷凛

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 001 渋谷凛

 

 アニメの彼女をプロデュースしたい人間はどれだけいるのだろう。