ドロップフレーム 2巻 感想
一見すると意味もないような断片たちが
物語を語る上で不可欠な要素となっていることに
見ている方は自然と気づかされていくんだよね。
――閏之介
謎
1巻でふりまかれた意味もないような断片が
2巻でまとまりをもった「謎」として押し寄せてくる。
一つ目の謎は、「刻鐘閏之介は時間跳躍をしている」ということ。
周囲と会話が噛み合わない、周囲が知らないことを知っている。
そんなちょっとしたズレがこの謎として現れたわけである。
これに付随する謎は以下の通りである。
・「バラバラになった”フィルム”はあのときみたいに…見失う前に…番号をつけて…」
24日の燈里はなぜ、この現象を「バラバラになった”フィルム”」と呼んだのか。(24日以前は「予知夢?」と呼んでいた)
・何故8月からはじまるのか。
2014年の時も、2016年の時も同様に8月から始まっているようである。
そして、2014年の時は8月になると終わってしまっていた。
8月で始まり、8月に終わる理由はどこにあるのか。
そもそものはじまりはなんであるのか、とか。
二つ目の謎は、「6人目の存在」である。
・謎の笑みを浮かべる「奏多ルウ」
・もう一人のレムピョン
・最後に見かけた「未来のフィルム」を知っている人影
三つ目の謎は、「ドロップフレーム」である。
彼が「編集者」であるならば、何を「なかったこと」にするのか。
あるいは、「なかったことにされた」ことを「あったこと」にするのか。
以下感想。
篠崎希が至高である。
「――そうね!うんっ諦めたりなんかしないんだから!
いつか必ず ここに収めてやるんだから!」
「あと…
好き好きだよ」
彼女を見れるだけでも価値がある。
帯がイマイチ
売るための言葉感が強い。
インスタントバレットとか、blacksheepとか
そういった帯のほうが断然いい。
4巻5巻あたりで終わりそう
現在閏之介が体験した日数は12日である。
8月は31日まであるので、残りは19日。
だいたいそれくらいの巻で終わるのかな、と。
漫画としてではなくて
この作品を読んでいて思うのは、
「漫画じゃないほうがいい」ということだ。
きれいな構造をしているから、小説とか映画とかの方がいい気がする。
1巻、2巻みたいに切り取って話すのがなんかしっくりこないのだ。